森をつくろう

アンタルケさんのプランテーションセンターを見学


 マナスル峰山麓のサマ村で森林再生プロジェクトを開始しますが、その前にアン・タルケさんが長年続けてこられた現場に案内していただいた。アン・タルケさんはエベレストに人類初登頂されたヒラリーさんが立ち上げた財団のスタッフとして約30年間、ここエベレスト街道にて植林活動を行ってきました。そのタルケさんがサマ村の森林再生プロジェクトの現場監督を引き受けてくださったのだ。タルケさんが行ってきた現場は

ナムェバザール村から徒歩40分の場所にあるタモー村付近。標高は約3400M。サマ村は3600Mなので標高的にそう大差ない。

 アン・タルケさんも「こことサマ村は植生が重なっている。サマ村で行う活動としてはまずは土集め、そして種の採取だ。去年、サマ村に行ったけれど、サマ村の周辺で使えそうな土があるところは調べた。まずはフカフカの土にする必要があるけれど、それはここでもずっとやってきたことだ。標高が高いので苗木が育つのに時間がかかる。ここでは種を植えてから3年間育てる。木の種類にもよるけれどだいたい3年間で20センチぐらい大きくなる。3年目に苗木を山に植えにいくけれど、それから一番気をつけるのはヤクや野生のシカなどに苗木を食べられないようにすることだ。柵で囲ったりする。サマ村はヤクが多いから要注意だ。今、ここでは12000本の苗木を育てている。サマ村でも同じ規模でやってみたい。種の採取は全てサマ村でやる。今年のように雨や雪が多い年は秋になると種がたくさん採れる。今から楽しみだよ」とやる気満々。

 ヒラリー財団はエベレスト街道(クンブ地方)で約30年間植林活動を行い、そして今年の五月で完全に地元へ引き渡しとなるのだそうだ。
アン・タルケさんは「ここでの植林は成功した。次は新しい土地で新たな挑戦となる。サマ村の村人は森作りの知識も必要性も分かっていないから、私がサマ村に住んで村人に教える事がとっても大切です。私が30年間かけてやってきた経験をサマ村の人々に伝えたい。そうすればクンブのようにサマ村の人たちも自分たちで森作りができるようになる。また日本の森作りの専門家の人たちもサポートしてくれると聞いている。サマ村だけではなく、ネパールにとってもこのプロジェクトが大きい意味を持つことになるだろう」。

 カトマンズでの打ち合わせの時よりも、森の中のアン・タルケさんはビックリするぐらいしゃべり続けていた。印象的だったのは「木を育てるのは子供を育てるのと同じ。とても手がかかるんだ。でも、自分の育てた苗木が森になっていく。ナムチェバザールの周りの森も元はここで育てた苗木なんだよ。こんなに小さかった苗木が森になるのだから子供を育てるのと同じことなんだ」と目をキラキラさせながら語っていた言葉。30年後のサマ村の姿を想像しながらワクワクとしていた。30年か~。頑張ってなんとか生き延びよう。
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この苗木は11か月目。じっと眺めていると、なんとも愛おしいというか、可愛く見えてくる。新たな自分を発見。

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「この土がいいだよ。植林は土が命だね」とタルケさん。

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「この苗木は3年目。近々、植えに行くんだ」