ビュートレイル

富士山ビュートレイルとは


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富士山に登るのでなく、麓の低山を歩きながら、富士山を仰ぎ、眺め、拝み、撮り、自分だけの富士山を発見する、いわば「富士山を巡る新しい形の旅」プロジェクトです。参加者が歩いたトレイルやビューポイント、富士山の写真などをウェブサイトからお送りください。

参加者の旅の記録は、多種多様な「富士山ビュートレイル」として、そして「自分だけの富士山」の写真として公開、蓄積されていきます。そして、蓄積されたトレイルやビューポイントを皆さんの共有財産として楽しむことができます。さらに1年に1回、お送りいただいた写真の中から厳選された作品が、美術館やギャラリーなどで『富士山ビュートレイル写真展』として展示されます。












◆富士山の楽しみ方をもっと多様化しよう
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2013年6月、富士山は世界文化遺産に登録されました。しかし、早急にどうにかしなくてはならない課題を富士山はいくつも抱えています。
 とりわけ深刻なのが、7月初めの山開きから2か月の間に、30万人を超える登山者が集中している点です。①屎尿処理が追い付かない、②混雑により満足な自然体験が得られない、③オーバーユースにより環境保全や登山者の安全が危ぶまれる、といった問題点が山積。

これを憂慮するユネスコからは、「今後どのような対応策を講じるか、2016年2月までに『保全状況報告書』を提出するように」という要求を突きつけられています。一方、5合目を車やバスで訪れる観光客は年間200万人以上、こちらも夏場が中心で、道路渋滞、駐車場不足、排ガス問題などがあります。

入山者を減らすことを検討する必要もあるでしょうが、ただ減らすことを考えていたのでは、富士山という観光資源で生活してきた人たちがやっていけなくなってしまいます。むしろ、時期やエリアの発想を広げて、夏以外の季節でも富士山を楽しむ方法があること、視点を変えてもっと別の形で富士山を楽しむ方法があることを、多くの人々に知ってもらい「人の流れを分散させる」仕組みを考えていく必要があります。
 
その一環として2015年から新たに始めたのが「富士山ビュートレイル」プロジェクトです。

◆「登る富士」から「眺める富士」へ
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「富士山ビュートレイル」とは何か。「トレイル」とは、登山道、林道、遊歩道などをつなぎ合わせた自然道を歩きながら、その地域の自然や歴史・文化に親しむ旅のスタイルのことです。登頂を目的とする登山と違ってハイキング感覚で気軽に行けるのが魅力で、幅広い年齢層の方が楽しめます。 「富士山ビュートレイル」は、その名のとおり「富士山を眺める」ことを目的とした山歩きです。

富士山は独立峰で、八面玲瓏、どこから見てもその美しさを味わうことのできる山です。そして周辺には、富士山を仰ぎ見るのに絶好の低山がたくさんあります。富士山に「登る」のでなく、麓の低山を歩きながら、富士山を仰ぎ、眺め、拝み、撮り、自分だけの富士山を発見する――これが「富士山ビュートレイル」です。

四季のはっきりした日本では、季節によって、富士山も周辺の山々も趣がまったく変わります。朝・昼・晩でも表情が違う。何度行っても、また新しい富士山の魅力に出会えます。「眺める」富士の楽しみ方は奥が深いのです。

そしてこのプロジェクトの最大の特徴は、自分の味わった最高の富士山体験を、ウェブを通じて多くの人と共有していくところにあります。

◆探そう、撮ろう、そしてみんなと共有しよう
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「富士山ビュートレイル」プロジェクトは、新たな富士山の楽しみ方をみんなで一緒に見つけ出していく参加型プロジェクト。老若男女、国籍問わず、どなたでも参加できます。
皆さんの体験したトレイルのルートや所要時間などの紹介、ビューポイントの紹介、そこで撮影したお気に入りの富士山の写真、一言コメントなどを「富士山ビュートレイル」プロジェクトのウェブサイトに投稿してください。
 
あなたの写真や記事、コメントが、「富士山ビュートレイル」のサイトで公開されます。絶好のビューポイントを探し、心に焼きついた風景を写真に撮り、その感動をみんなと共有していくことで、富士山の楽しみ方がさらに広がっていきます。

また、年に一回、「富士山ビュートレイル写真展」を開催します。お寄せいただいた中から選りすぐりの写真を、美術館やギャラリーなどで展示。あなたの撮った富士山の写真で大勢の人が楽しめます。

◆冬の富士山も堪能できる
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富士山は、積雪や凍結のために1月から3月までの冬季は道路が閉鎖されることが多く、なかなか行くことができません。しかし冬の富士山は、実に美しいのです。空気が乾燥している冬は、実は富士山を眺めるベストシーズン。積雪の比較的少ない低山のトレイルなら、冬でもトレッキングシューズとアイゼンで歩くことができます。「富士山ビュートレイル」なら、一年中、四季折々の富士山を楽しむことができます。

◆富士山の歴史・文化にも親しめる
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世界文化遺産に登録された富士山の正式登録名称は『富士山――信仰の対象と芸術の源泉』です。古来、日本人は富士山を「霊峰・富士」として畏怖し、崇拝していました。富士登山の始まりも、修験という目的のためでした。そこから「富士講」という民衆信仰がさかえ、江戸時代には多くの人々が富士登山をおこなうようになった、という歴史があります。

「富士山ビュートレイル」では、信仰の対象として人々が歩いていた時代の古道を歩き、富士山の歴史、富士登山の歴史と文化について学ぶこともできます。

◆荒れ果てた登山道を見直し、整備・再興させよう
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かつて富士山一帯には、多くの登山道や林道がありました。しかし車社会になって、人々が山間をあまり歩かなくなり、古い登山道や林道などは、利用者がほとんどなく荒廃が進んでいるところもあります。

「富士山ビュートレイル」プロジェクトは、そういった埋もれた登山道、林道を再発見し、その整備をしていくことも目指しています。地元市町村やNPO、林野庁などと連携しながら、みんなの手で眠れる自然道を甦らせていけたらと考えています。

それが、新たな富士ビューポイントの発見にもつながります。
富士山再発見のために、ぜひ協力してください。